脊柱管狭窄症でやってはいけないこと5選について解説
2022.09.15

「病院で脊柱管狭窄症と診断されて、やってはいけないことや症状を悪化させてしまうことがあるなら知りたい。
「脊柱管狭窄症の特徴や注意したほうがいい行動などを教えて欲しい」
このブログは、脊柱管狭窄症を抱えていてやってはいけないことを知りたいあなたに向けて記事を書きました。
脊柱管狭窄症とは
脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうさくしょう)とは、脊柱管(背骨の真ん中の空洞)が何らかの原因で狭くなってしまい、神経を圧迫することや血管が圧迫されることによって腰の痛みや脚の痛み、またはしびれの症状を引き起こす疾患です。
主に50代以上から徐々に患う方が増え始めて、高齢者になればなるほど患う確率は高くなります。最近では70歳以上の方の50%の人が脊柱管狭窄症になる可能性があると言われています。
脊柱管狭窄症チェック
私は脊柱管狭窄症なのかな?と思う人もいるかもしれませんので、チェック項目を用いて、どれだけ当てはまるかチェックしてみてください。
- 腰を反らすと症状が強くなり、前かがみになると楽になる
- しばらく歩いていると脚の痛みやしびれが強くなり、座って休むと楽になる
- 自転車に乗っている時やスーパーでカートを押している時は症状が出ない
- お尻から太もも、ふくらはぎ、すねに痛みやしびれが出ている
- じっとしてる時は楽でも、動くと段々辛くなる
- 股関節の動きが狭い実感がある
- 仰向けて寝ることが辛く、常に横向きで背中を丸めたほうが楽
- 過去に椎間板ヘルニアと言われたことがあり、50歳を過ぎて腰痛や脚のしびれが強くなってきた
- 床に座ることが少なくなり、いつも椅子に座って生活を送っている
この中の3つ以上当てはまる方は、脊柱管狭窄症を患っている可能性があるかもしれません。
脊柱管狭窄症タイプ別3つの症状
脊柱管狭窄症は、首や背中にも起こることがありますが、一番多いのが腰に起こるものです。首に起これば「頚部脊柱管狭窄症」、背中に起これば「胸部脊柱管狭窄症」、腰に起これば「腰部脊柱管狭窄症」となりますが、診断名のごとく「症」という文字を使っているので、病気ではなく症状の1つとなります。
神経根型
神経根は、脊髄の末端部分にある馬尾と呼ばれる神経から左右に枝分かれした神経の元となる部分が圧迫されたタイプです。
神経根は背骨の左右1つずつありますが、左右同時に圧迫されることは稀で多くは一方のみが圧迫されて腰の痛みや脚の痛み、しびれをきたします。
主な症状としては「間欠性跛行」というものが現れます。
- 長時間立ち続ける
- 長時間歩き続ける など
と言った時に、神経根が圧迫された側の腰やお尻、脚にかけて坐骨神経痛のような痛みやしびれをきたします。
このように間欠性跛行を引き起こすと、「歩いて→休んで」を繰り返すようになることが特徴です。
馬尾型
馬の尻尾のような神経の束が圧迫されて腰の痛みや脚のしびれをきたすタイプです。馬尾神経というものは、腰椎の1番あたりから馬の尻尾のように何本にも分かれていますが、両脚に痛みやしびれなどの異常感覚が出ることが特徴的です。
異常感覚とは、痛みやしびれだけではなく、冷感や足裏が砂利を踏んでいるような感覚がある、足裏の皮膚が分厚くなった感じがする、脱力感などと同時に間欠性跛行が起こることがあります。
馬尾型が進行すると、膀胱直腸障害と呼ばれる排尿・排便障害に繋がるk十もあるので注意が必要です。このような場合は整骨院では対応が出来ません。
混合型
これまで解説した神経根型と馬尾型が合わさったものを言います。神経根型や混合型の特徴に加えて、進行すると膀胱直腸障害と呼ばれる排尿・排便障害が起こることがあります。
混合型の場合は、重症化するケースが多く手術が検討されることも少なくありません。
脊柱管狭窄症の主な原因は?
脊柱管狭窄症の主な原因は加齢もありますが、股関節の可動域が狭いことによって起こっているケースが多いです。
腰は安定を保つことが得意なので、あまり動かしてはいけない関節ですが、腰を補うために股関節が動いていないといけません。
股関節は、球状の関節なので前後、左右、左右の回旋と全6通りの動きを満遍なく行える関節ですが、どれか1つでも動きが制限されることによって腰がその役割を担わなければならなくなります。
脊柱管狭窄症でやってはいけないこと5選
ここからは脊柱管狭窄症であってはいけないことをまとめてみました。脊柱管狭窄症と診断された方は、是非参考にしてください。
ストレッチ
ストレッチは、スタティックストレッチと呼ばれるゆっくり伸ばすストレッチをすることが一般的ですが、可動域が広がっても筋力発揮が低下することが分かっています。また、腰を反らすようなストレッチは症状を悪化させる要因にもなるのでおススメしません。
動作によって症状が強くなる場合は、関節可動域もUPし、筋力発揮もUPするラジオ体操のような動かしながらストレッチをするダイナミックストレッチがおススメです。
ヨガのポーズ
ヨガで代表的な「弓のポーズ」などは腰を反らすことによって筋肉が硬くなりやすく症状を悪化させてしまうことも考えられます。
腰の動きが原因ではないことが多いので、ヨガのポーズによっては専門家の意見を参考にするようにしてください。
あくまでも腰は動いてはいけない関節です。
無理な運動
ウォーキングは全身の血流を改善することにも有効ですが、歩いている時にお尻や脚の痛みを我慢しながら続けていると逆効果になることもあります。
確かにウォーキングは素晴らしい運動ですが、痛みやしびれが出ている中無理して行なうものではありません。
体重がかかって痛みやしびれが強く出ているのであれば、水泳や自転車など、直接的に腰や股関節に負担がかからないものを選択するようにしましょう。
「症」というのは病ではない
病院でレントゲンやMRIを撮影して、「脊柱管狭窄症」と診断されることもありますが、だからと言って必ずしも腰痛や脚のしびれを患うわけではありあせん。
馬尾型が進行した場合や混合型の場合は、構造的な問題によって起こっている可能性もありますが、神経根型の場合は、神経そのものが要因ではなく血管が圧迫されて痛みやしびれをきたしていることもあります。
要は構造的な問題によって症状をきたしているのではなく、機能的な問題によって起こっているケースが多いです。
脊柱管狭窄症と診断されたからと言って諦めるのではなく、何が今の現状の症状を引き起こしているのか見極める必要があります。
診断後に即手術
手術をする場合は膀胱直腸障害と呼ばれる排尿・排便障害が出ている時は適用となります。しかし、構造的な問題を解決しても症状が残っているケースは少なく無くありません。
手術は1つの選択肢として考えることもありますが、手術後の再発リスクも考えて、痛みの原因が何なのかをハッキリした上で、手術を検討したほうがいいです。
まとめ
年齢を重ねるごとに変形しやすいことは、人間の身体としては当たり前です。ですが、周りの人全てが患っているわけでもありません。
脊柱管狭窄症と診断されたからと言って落ち込んだり、諦める必要もありません。構造的な問題によって腰痛や脚のしびれを引き起こしているのであれば手術が必要かもしれませんが、そこまでにしっかりとした判断が必要となります。
特定の動きに対して腰痛やお尻、脚の痛みやしびれを来たしているのであれば解決するケースも増えてきます。
脊柱管狭窄症と診断されたあなたは、そこで諦めるのではなく一度当院にお問い合わせください。