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腰の痛み
腰痛が考えられる10個の病名別症状について簡単解説
「腰痛に困っていて自分の症状はどれに当てはまるのかを調べたい」
「もしかしたら危険な腰痛なんじゃないかと不安になっている」
このブログはこのような悩みを抱えているあなたに向けて記事を来ました。
腰痛の病名別症状について
腰は5つの骨が連なって構成され腰椎(ようつい)と呼ばれます。もちろん関節部分が原因となって痛みを引き起こすことも考えられますが、筋肉や靭帯、神経が原因となって腰痛を引き起こすことも考えられます。そこで今回は腰痛の病名別症状についてお話しして行きます。
腰痛の病名別症状①腰痛症
腰痛症の場合は、病院でのレントゲンやMRIなどの画像検査によって判断できない腰痛が『腰痛症』という分類になります。腰痛の中でも約85%を占める腰痛になります。日常動作で多い立つ・歩く・座る・前かがみ・中腰などで痛みが出ている場合で骨や神経に異常が診られないものです。特に『仙腸関節』と呼ばれる関節や、骨盤まわりについている筋肉が原因となって引き起こすことが考えれます。
腰痛の病名別症状②腰椎椎間板ヘルニア
腰椎の間には『椎間板』と呼ばれるクッションがあります。コラーゲン繊維を豊富に含んでいて弾力性のある組織なので衝撃を吸収してくれます。ですが、何らかの負荷や衝撃が継続的に加わることによって椎間板が圧迫されて外に飛び出してしまします。
外に飛び出した結果、腰痛や『坐骨神経痛』と呼ばれる腰から足にかけての痛みやしびれを引き起こし、筋力低下や感覚障害などが起こりやすくなります。特に腰椎の4-5番目、腰椎の5-仙骨1番目に多く生じてきます。
症状がひどい場合は足の麻痺や膀胱直腸障害(おしっこが出ない・出にくいなど)といったことが起こることもあり、このような場合は手術が適応となる可能性が高くなります。
腰痛の病名別症状③腰部脊柱管狭窄症
脊柱には神経の束(脊髄)を保護する為に管があります。その部分を圧迫している状態を腰部脊柱管狭窄症と呼ばれます。急に腰部脊柱管狭窄症になることは少なく、太り過ぎや何らかの影響によって負担が重なり『椎間板症』→『変形性腰椎症』→『椎間板ヘルニア』→『腰部脊柱管狭窄症』と進行して中高年の方に多く診られるものです。
特に腰を反らす時の腰痛や日常生活での歩く時に腰から足にかけて痛みやしびれが出ることが特徴的です。これを『間欠性跛行』といい、長距離を歩くことが困難な状態となりますが、前かがみになったり、一度椅子に座ったりして休息をすることで痛みが消失することがあります。しかしまた歩き出すと痛みやしびれ(坐骨神経痛)を繰り返してしまいます。
酷い場合は膀胱直腸障害も併発され手術を検討する場合もあります。
腰痛の病名別症状④腰椎変性すべり症
腰椎が前後にずれてしまい、中年以上の女性に多く診られます。特に腰の4-5番目の間に好発しますが明らかな原因はわかっていません。
脊柱管狭窄症と似ている症状が出やすく『間欠性跛行』『坐骨神経痛』といったことが起こりしゃがみこむと症状が安定してきた里もしますが、悪化してくると安静時にも足に痛みやしびれを引き起こしやすくなります。
保存療法が基本的ですが、場合によっては手術が適応となる場合もあるので適切な治療が必要です。
腰痛の病名別症状⑤腰椎分離症・分離すべり症
本来は『関節突起』と呼ばれる部分で骨が連なっているのですが、連結が絶たれた状態になっています。特に腰椎の5番目に多く現れやすく、一度に起こるのではなく断続的な外力が加わって症状を引き起こします。ジャンプを繰り返すバレーボールやバスケットボール、腰を継続的に捻る野球やテニスを頑張っている学童期に多く発症します。
運動時に腰痛を訴えることがありますが、日常生活では症状が少ないため放置してしまう例が多くあります。早期発見出来ればコルセットや専用のギプスで固定することで治癒することが多いのですが、放置してすべりが酷くなることで『坐骨神経痛』の特徴でもある足の痛みやしびれが起こることがあります。
腰痛の病名別症状⑥側弯症
背骨が左右に湾曲した状態で、背骨のねじれも生じてしまう場合があります。特に女性に多く診られ多くの場合は原因がわかっていません。約6~7割の側弯症は『特発性側弯症』と呼ばれ、左右のk田の高さの違い、肩甲骨の突出、胸郭の変形、前かがみになった時に背中が盛り上がっている、といった変形が生じてきます。なかには先天的な異常が診られる『先天性側弯症』や神経や筋肉の異常による『症候性側弯症』と呼ばれる側弯もあります。
本来あるべき湾曲が失われている為、腰の部分に負担がかかりやすくなり腰痛を発症しやすくなり、側弯が進行することによって心肺機能の低下にも繋がり易くなります。
腰痛の病名別症状⑦脊髄腫瘍
脊髄、神経根、硬膜、脊椎から発生する腫瘍の事で悪性腫瘍(ガン)だけではなく、良性腫瘍と呼ばれる脂肪腫なども含まれます。
腫瘍の程度にもよりますが、良性腫瘍でも大きな症状が出ていない場合は経過観察となり、悪性腫瘍による場合は手術や化学療法といった治療が選択されます。
脊髄腫瘍がひどくなることによって、手足の麻痺やしびれ、感覚障害、膀胱直腸障害を生じることもあります。さらに腰に脊髄腫瘍があった場合は腰の痛みを感じることも出てきます。
腰痛の病名別症状⑧転移性脊椎腫瘍
悪性腫瘍(ガン)が脊椎に転移したものになります。悪性腫瘍の中には『がん』『肉腫』『白血病』などがありますが、この転移性脊椎腫瘍の場合はほとんど『がん』からの転移によるものです。特に腰椎に起こることが多く、進行することで手足の麻痺や日常生活が困難な状態となり完治は非常に難しい病気となります。
腰痛の病名別症状⑧脊髄損傷
交通事故や転倒などによる強い外力が脊髄に加わったことによって損傷するものです。脊髄損傷では運動や感覚機能が障害され、手足の麻痺や後遺症を残してしまうことが多いため日常生活にも支障をきたす可能性が高い病気となります。
中には一過性のものもありますが、損傷の程度によっても症状が異なります。中でも脳に近い場所で損傷が起きると手足を含めた広範囲に障害が診られることがあり、自発的な運動が出来なくなることで床ずれが生じやすくなります。
手足のしびれだけではなく、呼吸障害や膀胱直腸障害も生じる場合もあります。
腰痛の病名別症状⑨後縦靭帯骨化症
脊椎を支える『後縦靭帯』が骨化してしまい、脊髄を圧迫してしまう病気です。国の難病指定にもなっており中年以降の男性に多く診られるとされています。
脊髄に障害が起こることで転びやすい、足を動かしにくいといった足の動きが制限され、膀胱直腸障害や下肢の痛みやしびれも伴いやすくなるので手術を適応となる場合もあります。
腰痛の病名別症状⑩黄色靭帯骨化症
脊柱管の後ろにある『黄色靭帯』が骨化してしまい、脊柱管が狭まることで下肢の脱力や痛み、しびれを伴う病気で国の難病指定にもなっている病気です。消炎鎮痛剤やブロック注射で治療が行われることが多いですが、神経症状が強い場合は手術が検討されることがあります。
腰痛の病名別症状:まとめ
単なる腰の痛みだけで判断するのではなく、まずは整形外科を受診してレントゲンやMRIを撮影しましょう。その中で原因がはっきりとわからない場合であれば筋肉や関節部分が原因となって腰痛を引き起こしていることが考えれます。
整骨院は筋肉や関節の治療を得意としているので、そのような時は一度利用してみてはいかがでしょうか?