「腰痛はホルモンの関係もある?」
このようなお悩みに対して今回の記事を書きました。男性と女性によって腰痛の原因に差はあるのか?という質問を患者さんから受けましたので、それぞれ男女の身体のつくりやホルモンの作用と照らし合わせながら原因についてご紹介していきますので、最後まで是非ご覧ください。
「腰痛は国民病」と言われるほど、多くの日本人が抱えている悩みです。しかし、カウンセリングをしていると、男性と女性では痛みの出方やきっかけが微妙に違うことに気づきます。
結論から言うと、腰痛の原因には「身体の構造」「ホルモン」「生活習慣」という3つの大きな違いが影響しています。自分やパートナーの腰痛の正体を知ることで、より効果的なケアができるようになりますよ。
理由1:骨格と筋肉量の決定的な違い
まず一つ目の理由は、根本的な「体格と筋力」の差です。
• 男性の場合
男性は筋肉量が多く、体幹もしっかりしているため、本来は腰を支える力があります。しかし、その分「無理がきいてしまう」のが落とし穴。重いものを力任せに持ち上げたり、激しいスポーツで腰に過度な負荷をかけたりすることで、「椎間板ヘルニア」などの構造的なトラブルを引き起こしやすい傾向があります。
• 女性の場合
女性は男性に比べて筋肉量が少なく、特に腰周りを支える「腹筋」や「背筋」が弱い傾向にあります。筋肉が弱いと、骨だけで上半身の重みを支えることになり、慢性的な疲労からくる腰痛(筋筋膜性腰痛)になりやすいのです。
理由2:女性特有の「ホルモンバランス」とライフイベント
二つ目の理由は、女性特有の「生理現象とホルモン」の影響です。これは男性にはない、女性ならではの原因と言えます。
• 月経と妊娠
生理前や妊娠中には「リラキシン」というホルモンが分泌されます。このホルモンには、出産をスムーズにするために「骨盤周りの靭帯を緩める」という働きがあります。骨盤が不安定になると、それをカバーしようとして周りの筋肉が緊張し、強い腰痛を引き起こします。
• 更年期の影響
閉経前後の更年期に入ると、エストロゲンという女性ホルモンが減少します。これにより骨密度が低下し、「骨粗鬆症」による圧迫骨折のリスクが高まるのも女性特有の注意点です。
一方、男性にはこうした急激なホルモン変化による骨盤の緩みはありませんが、加齢による「脊柱管狭窄症」など、骨の変形による痛みが目立つようになります。
理由3:社会的役割と生活スタイルの偏り
三つ目の理由は、「日々の生活動作」の違いです。
• 男性:仕事の姿勢と蓄積疲労
長時間同じ姿勢で運転をしたり、デスクワークでパソコンにのめり込んだり…。男性の腰痛は「職業病」として定着しているケースが多いです。特に、座りっぱなしは立っている時よりも腰に1.4倍以上の負荷がかかると言われており、これが蓄積して「慢性腰痛」へと発展します。
• 女性:家事・育児とファッション
女性の場合、中腰での家事や、子供を抱っこする動作など、日常的に「アンバランスな姿勢」を強いられることが多いのが特徴。また、「ハイヒール」を履く習慣も、重心が前に偏るため反り腰を招き、腰への大きな負担となります。
男女共通で大切な「腰痛改善」のヒント
原因は違えど、放置すれば悪化するのはどちらも同じ。今日からできる対策をまとめておきましょう。
1、ストレッチの習慣化
男性は「柔軟性」、女性は「支える筋力」を意識しましょう。お風呂上がりの股関節ストレッチはどちらにも有効です。
2、 姿勢の意識
デスクワークなら30分に一度は立ち上がる、家事の合間に背筋を伸ばすなど、こまめなリセットを。
3、冷え対策
特に女性は血流が滞ると痛みが増しやすいので、腰周りを温める工夫をしましょう。
まとめ
男性の腰痛は「過負荷と構造トラブル」、女性の腰痛は「筋力不足とホルモン影響」が根底にあることが多いです。
「いつものことだから」と我慢せず、自分の体の特徴に合わせたケアを選んでみてくださいね。痛みが引かない場合や、足に痺れがある場合は、早めに専門医を受診することをお勧めします。