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鍼治療で抜き忘れとは?良くあるポイントや危険性・その後の対策

「いつも家に帰った時に、頭頂部に鍼が刺さったままだったけれど、これはミスではないのか疑問に思っている」
「着替えている時に、チクッとして床を見たらポロっと鍼が出てきた…鍼の抜き忘れがあったらどうしたらいいのかを調べている」
このブログは、過去または現在鍼の抜き忘れを経験しているあなたに向けて記事を書きました。
鍼の抜き忘れは良くある事?
鍼は「はり師」か「医師」しか仕事として行うことは出来ません。鍼治療が効果的なことは耳にする機会や体感している人は多いのではないでしょうか?鍼特有のズーンとする痛みが好きな人や、鍼治療中にリラックスして寝てしまう事もあるほどの鍼治療です。
しかし、体に刺す鍼なので、万が一鍼が刺さったまま…なんてことがあったら怖いですよね?実際に鍼の抜き忘れは良くあることなのか?もし鍼の抜き忘れがあった場合は、どうしたらいいのかを解説してきますので、是非最後までご覧いただければと思います。
鍼の抜き忘れは施術者側のミス?
答えから言いますが、鍼の抜き忘れが起こった場合はかなり稀なケースです。このブログを書いている私も鍼灸師で15年以上鍼治療をしていますが、1度もありません。
鍼治療を行う場合は、必ず「何本使って鍼治療をして、最終的に何本抜いたのか?」をチェックします。これが出来ていない鍼灸院だったということではないでしょうか?
また、これは私があくまで聞いた話になりますが、以前勤めていた鍼灸院のスタッフさんが別の鍼灸院で勤めていた際に、頭頂部にあるツボ(百会:ひゃくえい)に鍼を刺したまま帰ってもらうということをされていたそうなので、狙って行っている場合もあるみたいですが、やはり何かが起こってからでは遅いので、怖いですよね。
鍼の抜き忘れはいつ気付く?
多くの方の報告の中から、鍼灸院内で見つかるよりも移動中や帰宅後に気付くケースが多いようです。
- 帰宅時に着替える時
- 入浴時
- 運転中に腰に違和感があった など
鍼が見えない状況で、何かしら触れる機会があった場合に気付くことが多いようです。
鍼治療中は、鍼を打った部分にはタオルや衣服を上から被せることなく、常に見える状態にしておくことで、注意しながら行っています。また、寒い場合はタオルや衣服を鍼の上からかけるのではなく、赤外線やホットカーペットで寒さを感じないように心がけています。
鍼の抜き忘れの危険性
鍼の抜き忘れはあってはならないことですが、今のところ重大事故の発生は未だに報告されていません。イシンデント(事故に繋がる可能性はあるものの、事故には繋がっていない事例)として扱っているのが現状です。しかし、鍼治療を行う場所によっては気胸が起こるケースもありますし、使い捨てのステンレス鍼ではなく、滅菌消毒済みの金鍼や銀鍼というものでは、折鍼(折れた鍼)の危険性もあるので、決してゼロではありません。
抜き忘れによって何も起こっていなければ、事故ではないので法的な処置は困難なことがあります。注意やクレームを入れる場合は鍼を抜き忘れした施術者本人、または責任者に行うようにしましょう。
また、管轄区域の区市町村の保健所に問い合わせてみるのもいいと思います。
鍼の抜き忘れがあったらどうしたらいい?
事故ではない限り、医療裁判は難しいみたいなので事実をしっかり伝えて謝罪を求めるようにしましょう。これはあくまで私の個人的な意見になりますが、施術費用の全額返金くらいは求めても良いと思います。
もしも初めて鍼治療して、このような鍼の抜き忘れを体験してしまったら間違いなく鍼治療に対してネガティブなイメージが付いてしまうと思います。
たとえ事故に繋がらなかったとしても、誠心誠意の謝罪と返金くらいは施術者側としての意見でも当たり前のことだと思います。
また、鍼灸院の施術者、責任者、保健所、鍼灸院が入会している鍼灸学会などに連絡を入れてもいいかもしれません。
まとめ
鍼の抜き忘れは、決してあっていいことではありません。あってはならないことなので、鍼治療を行う際には最新の注意をして行っています。
鍼の抜き忘れを体験してしまった人は、本当に怖い思いをしたと思いますが、全部の鍼灸院がそうではありません。今後鍼治療を受ける、受けないはあなた自身の問題ですが、一人でも鍼が怖いという気持ちにならないように願っています。
葛飾区亀有にあるけやきの森整骨院・鍼灸院ではディスポ鍼と呼ばれる使い捨ての鍼を使用しています。筋肉の収縮によって鍼が曲がることはあっても、折れる事はありません。安心に鍼治療を受けられる環境を提供しています。