「鏡を見ると膝が内側に入っている」
「歩くときに膝同士がぶつかりそうになる」
そんなX脚(エックスきゃく)でお悩みの方は少なくありません。実は、このX脚と切っても切れない関係にあるのが内股(うちまた)です。多くの方は「膝の形そのものが悪い」と思われがちですが、柔道整復師の視点から見ると、X脚の根本原因は膝ではなく、股関節や足首の「ねじれ」にあることがほとんどです。今回は、X脚と内股がどのように影響し合っているのか、そのメカニズムを3つのポイントに分けて詳しく解説していきます。
1、股関節の「内ねじれ」が膝を内側に追い込む
1つ目のポイントは、股関節の向きです。X脚の人の多くは、無意識のうちに股関節が内側にねじれる「内旋(ないせん)」という状態になっています。
なぜ膝が内側へ寄るのか?
太ももの骨(大腿骨)は、骨盤の関節にはまっています。この太ももの骨が内側に回転(内股)すると、その先にある膝関節も必然的に内側を向くことになります。
本来、膝は真っ直ぐ前を向いて曲げ伸ばしするようにできていますが、股関節が内側にねじれることで、左右の膝が中央に寄り集まってしまいます。これが、見た目としての「X」の形を作る最大の要因です。つまり、X脚とは「膝の骨が曲がっている」のではなく、「股関節が内股になることで、膝が内側にズレている」状態といえます。
2、お尻の筋肉のサボりが内股を助長する
2つ目のポイントは、なぜ股関節が内側にねじれてしまうのかという原因、すなわち「お尻の筋力不足」です。
股関節を正しい位置(真っ直ぐ)に保つためには、お尻の深層にある筋肉や、中殿筋といった外旋(外側にひねる)を司る筋肉がしっかり働いている必要があります。
筋肉のバランス崩壊
現代人は座り仕事が多く、お尻の筋肉が弱くなったり、硬くなったりしがちです。お尻の筋肉がうまく機能しなくなると、脚を外側へ支える力が失われ、脚は重力や姿勢のクセによって内側へダラリと流れてしまいます。
この「お尻が使えない→内股になる→膝が内に入る(X脚)」という流れは、特に女性に多く見られます。これは女性の方が骨盤が広く、構造的に股関節が内側に入りやすいという特徴も関係していますが、根本的な原因はやはり筋肉のバランスにあるのです。
3、 足首の「倒れ込み」がX脚を固定化させる
3つ目のポイントは、足元の状態、特に「足首の歪み」です。
内股でX脚傾向がある方の足元を見ると、多くの場合、土踏まずが潰れて足首が内側に倒れ込む「過回内(オーバープロネーション)」という状態になっています。
下からの連鎖がX脚を悪化させる
足首が内側に倒れると、その上にあるスネの骨も内側にねじれます。スネが内側にねじれれば、連鎖的に膝も内側へ入り込みます。
• 足元が内側に倒れる(土踏まずの消失)
• スネが内側にひねられる
• 膝がさらに内側に寄る(X脚の強調)
このように、股関節(上)からの原因と、足首(下)からの原因が「膝」という中間地点でぶつかり、膝を内側へ押し出しているのがX脚の正体です。この連鎖を放置すると、膝の内側には過度な圧迫が、外側には引き伸ばされる力がかかり続け、将来的な変形性膝関節症のリスクを高めることになります。
当院でのアプローチ:膝ではなく「上下」から整える
「X脚を直したいから膝をバンドで縛る」といった方法は、根本的な解決にはなりません。当院では、内股とX脚の関係性を踏まえ、以下のようなトータルケアを行います。
・ 股関節の矯正:内側にねじれた股関節を正しい位置に戻し、お尻の筋肉を使いやすくします。
・足首・足底の調整:倒れ込んだ足首を立て直し、土踏まず(アーチ)の機能を復活させます。
・運動療法:弱っているお尻の筋肉を活性化させ、日常生活で「内股にならない」体の使い方を再教育します。
X脚を整えることは、見た目を美しくするだけでなく、将来の膝の痛みや、足の疲れやすさを予防することに直結します。
まとめ
X脚と内股は、いわば「双子」のような関係です。膝だけを見ていても解決しないのは、その上下にある股関節や足首に真の原因が隠れているからです。
「昔からX脚だから仕方ない」と諦めていた方も、体の使い方のクセを修正し、正しく筋肉を整えていけば、脚のラインは変わっていきます。柔道整復師として、あなたの体質や歩き方に合わせた最適な改善プログラムをご提案します。
真っ直ぐで疲れにくい、健康な脚を一緒に目指していきましょう。気になる方は、ぜひ一度当院までご相談ください。
