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交通事故治療
交通事故後の背中の痛みで多いむちうち症状5選と治療法について
「交通事故に遭ってしまって自分の症状がむち打ちなのかを病院に行く前に知りたい」
「主にどんな治療法があるのかを調べたい」
この記事ではこんな悩みを抱えているあなたの為に書きました。
交通事故後のむちうちで良くみられる症状
むちうちは、「外傷性頚部(けいぶ)症候群」または「頚椎捻挫」と呼ばれ自動車での追突、衝突の衝撃によって首がムチで討たれるようにしなる動作によって、首の筋肉や靭帯などが傷つき痛みやめまい、体のダルさ、吐き気などと言った症状を表すものを言います。
もちろん、首が痛いだけではなく、さまざまな症状が出ることがあるのでご紹介していきます。
- 首の痛み
- 肩、背中の痛みやコリ
- めまい
- 吐き気
- 倦怠感(ダルさ・疲れやすさ)
- 手や足のしびれ、麻痺
また、むち打ちの症状では、急性期の症状と慢性期の症状の2つに分けることができます。
急性期症状
急性期は急激に衝撃を受けたことによる炎症や神経損傷といった身体の組織損傷によって起きる痛みの事です。交通事故に遭った場合はまずは病院で検査を受けましょう。検査の結果原因が判明した場合は急性症状と言っても間違いないでしょう。
慢性期症状
慢性期は、痛みの原因が治った(痛みが無くなった)にもかかわらずぶり返してしまう痛みの事です。長期的な治療(6ヶ月以上)を続けていても痛みが変わらないのであれば慢性期症状を疑ってみるといいです。このような場合は未だに解明はされていませんが、後遺障害認定がされることがあります。
【交通事故治療】むちうちを放置してはいけない3つの理由を徹底解説
背中のむちうちで起こる5つの症状
頚椎捻挫
むちうちで最も多く約7割占めると言われている症状の一つが「頚椎捻挫」です。首の筋組織や靭帯といった軟部組織が過度の動きによって伸びたり切れたりすることで首の痛み、首の運動制限、首や背中のコリ、頭痛、めまいなどの症状を引き起こします。
ただし病院でレントゲンやMRIで撮影を行っても、頚椎その物に異常が見つかる可能性は非常に低いです。椎間板や靭帯の損傷によって症状が出ていると考えらえています。
通常、軽症の場合では2週間治療が必要と診断されるケースが多いのですが、それ以上の期間では違和感などが残ることも考えられます。
バレ・リュー症候群
首の自律神経(交感神経・副交感神経)に損傷を受けて、交感神経の働きが過剰な状態となり機能障害が起きている状態の事を言います。
- 慢性的なめまい
- 耳鳴り
- 頭痛
- 記憶障害
- 吐き気
- 息苦しい
- 腕のしびれ
- 注意力低下
- 嚥下障害
といった症状が出ることがあります。病院では整形外科を始め、神経内科、自律神経科を受診すると判断してくれます。
治療法は他のむちうち症に準じることが多いですが、必要に応じて神経ブロック注射をうつ、抗交感神経薬の服用が考えられます。
神経根症状型
交通事故の衝撃によって首に腫れが出て、脊髄神経の「運動神経・感覚神経」が集まっている神経根が圧迫サエれることによって症状が出ます。首を動かす、くしゃみや咳で痛みを強く感じるという特徴があります。レントゲンやMRI検査によって頚椎や椎間板に異常が診られた場合は手術を行う場合も考えらえます。
主に感覚障害、しびれ、筋力低下、麻痺などの症状が診られ、整骨院や整形外科での徒手検査(スパーリングテスト・ジャクソンテスト)といった神経根を圧迫させて症状を引き起こさせるテストで診断することが可能となります。
脊髄症状型
頚椎には、頚椎を支える役割を持つ「脊柱管」という管があり、この管の中に脊髄が通っています。この脊髄が傷つくと、脚まで走行している神経が損傷し、足のしびれや歩行障害、膀胱直腸障害などを引き起こします。腰痛で代表的な「脊柱管狭窄症」もこの1種です。
- 足のしびれ
- 頭痛
- めまい
- 吐き気
- 集中力低下
- 視力障碍
- 膀胱直腸障害(尿や便が出ない・出にくい・頻尿など)
が見られることがあります。
症状が神経根型に似ているので整形外科を選ぶ方が多いのですが、MRI検査によって脊髄損傷は確認することが出来ます。ここで脊髄に損傷があった場合には、脊髄外来のある専門外来への受診が必要となります。
脳脊髄減少症
通常、脳は直接的な衝撃を受けないように膜の中で水にプカプカと浮いているような状態です。その脳の首位を満たしている液体が「脳髄液」と呼ばれるものになります。この脳髄液が交通事故などで脳を保護している膜(くも膜・硬膜)に傷が入り穴が空いてしまい脳を安定させている脳髄液が漏れてしまい頭痛や吐き気などが引き起こされてしまいます。
- 頭痛
- 頚部痛
- めまい
- 耳鳴り
- 視機能障害
- 倦怠感
といった症状を引き起こすことがあります。
むちうちに対する治療法
ココでは、整形外科による治療法をお伝えしていきます。主な治療法としては、理学療法、薬物療法、ブロック注射と呼ばれる方法です。これら3つを詳しく解説していきます。
理学療法(物理療法・運動療法)
痛みやしびれによって安静にしていた身体を動かさずにいることで、筋肉や関節の柔軟性が失われて、余計に痛みやしびれといった症状が増してしまうことがあります。
そのような状態を防ぐ為の治療法が理学療法となります。
主な物理療法は以下のような者になります。
- 温熱療法
- 電気治療
- 牽引治療
- 超音波治療 など
運動療法は身体を動かすことで日常生活への復帰を早めるために行います。
- ストレッチ
- リハビリ
- 筋力トレーニング など
運動療法と物理療法を合わせて理学療法と言います。この理学療法は病院や整骨院にて治療が可能となります。
薬物療法
湿布や痛み止めといった消炎鎮痛の効果がある薬を処方されることがあります。これは病院のみの治療方法となります。
消炎鎮痛剤という痛み止めや頭痛薬が処方されることもあります。
ブロック注射
ブロック注射は、病院のみで行なえる治療となります。ブロック注射と言われると「局所麻酔」と認識されている方も多いと思いますが、実は「血流改善」の為に行っています。
ブロック注射を行うことによって、痛みや筋肉の緊張を取り除き改善することもあるのです。
【葛飾区・交通事故】むち打ちの治療期間はいつまでかかるのか?
むちうちの治療する医療機関
整形外科
基本的には整形外科の受診が必須となります。まずはレントゲン撮影をして検査・治療・リハビリを行うことがあります。整形外科だけでは十分な治療が行えない場合に、補助として整骨院で治療をすることも可能となります。
むちうちになってしまった場合には整形外科を受診して整骨院に通院する場合には病院での診断書が必要となりますので、病院以外の治療院に通院する場合には十分注意しましょう。
交通事故後のむちうち治療で転院は可能なの?5つの転院ケースを解説
整骨院・接骨院
整骨院(接骨院)には必ず柔道整復師という国家資格を所持した先生がいます。整骨院(接骨院)ではケガの処置や筋肉・関節部分の治療を得意としているので頚椎捻挫のようなレントゲンに異常が診られない場合には利用するといいです。
整骨院(接骨院)では理学療法を始めとし、整体や矯正といった症状に合わせて治療を受けることが出来ます。ですが、必ず医師の診断書が必須となり、定期的に病院を受診することが条件となります。
鍼灸院
整骨院には鍼灸院が併設している場合があります。鍼灸は、はり(鍼)・きゅう(灸)での治療をすることです。鍼灸には不定愁訴と呼ばれる原因不明なものにも効果があるとされていて、首や肩の痛み、めまいや手足のしびれや痛み、倦怠感といったむちうちの代表的な症状に対しても効果的とされています。
ただし、鍼灸治療は交通事故治療で出来る可能性は微妙なので担当の医師と保険会社に相談してからにしてください。
まとめ
むちうちの治療期間は約9割が3ヶ月以内の治療で完治すると言われています。6ヶ月以上症状が続く場合は、後遺障害認定を受けることも検討する必要があります。6ヶ月以上続いた場合は医師に相談してくださいね。
整骨院で交通事故治療を受けたい場合には病院への定期的な受診が必須となります。これは交通事故が原因によって今の症状が出ているのか?判断が必要となるからです。なので、整骨院単独での受診は出来ないのでご注意ください。
参考文献:『交通事故による いわゆる“むち打ち損傷”の今日的問題点 ―海外文献動向を中心に―』一般社団法人JA共済総合研究所より
葛飾区亀有にあるけやきの森整骨院では、交通事故後に現れるむち打ち症状でお悩みの方を得意としています。もしもあなたが、交通事故に遭ってしまってむちうちでお悩みの場合は、一度ご相談ください。